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2014年2月

2014年2月 5日 (水)

育てる気がないのか

 こんばんは。

 実は大学時代から思っていた『ある懸念』を、今になって強く感じたというお話です。それは実力主義の弊害ということです。

 かつての日本は年功序列というシステムで社会が回っていました。それが近年になると実力主義・成果主義へとシフトしてきました。

 私が懸念していたというのは、実力主義が進むと技術の継承がスムーズにおこなわれるのかどうかということでした。年功序列であれば一定の水準の仕事ができていれば、あとは勤続年数などで昇給や昇進がされました。しかし実力主義となると、成果を出したものが昇給や昇進をするということになります。

 会社にとって、成果を上げた人間にそれに見合った見返りを与えるというのは当然でしょうし、本人にとってはモチベーションも上がるでしょう。ただ、そこにはデメリットもあります。

 それは技術の継承がうまくなされないということです。成果主義なのですから、後輩に技術を教えてしまうと自分の給料や地位が下がる可能性があります。そうなると、先輩は後輩に自分の技術を教えたがらなくなります。いわゆる個人とっての企業秘密みたいなものです。

 それが連鎖して、技術の継承がされにくくなるのです。その結果、技術が外部に流出したり、技術向上のスピードが遅くなったり、最悪の場合は途絶えてしまいます。実はこの懸念はかなり昔から議論されていて、私はこの懸念(デメリット)が確実に日本社会にダメージを与えると感じていました。日本は技術立国なのですから、その技術がダメになると必ず失速すると考えたからです。

 そして現在、中堅クラスの年代の人まで『若手を育てる』という意識がかなり薄れてきています。そういう事態を目撃しました。その人曰く、

「自分は自分、若手のことなんか知ったことじゃない。やめたければ勝手にやめろ」

 こんな調子です。私は若手を育てないとのちのち大変なことになるよと諭しましたが、聞く耳を持ちませんでした。にもかかわらず、今のメンバーの中から新戦力を発掘しようとしている。なんかよく分かりません。育ててきていないのに、そして育てる気がないのに新戦力なんか見つかるのでしょうか?

 未来予測ではないですが、彼のプロジェクトはかなり達成が困難になると思います。若手を育てていかないままでいると、きっとしっぺ返しを食う時がきます。

 まぁ、私は若者は育ててこそだと思っているので、そういう方向で活動します。途中で若手が投げ出すリスクはありますが、それは植物の栽培だって同じです。種をまいたからといって実になるわけではない。でも種をまいて育てないと実はできないのですよ。

 今日はこれでおしまい。お疲れ様でした。

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