駅ナカに追加課税20億円
こんばんは。
JR東日本が駅ナカと呼ばれている駅構内の商業施設に20億円追加課税されたそうです。
これは以前から問題になっていて、駅前の一等地に比べて、駅ナカ超一等地の税金の方が安いという不均衡が生じていたのです。これは駅が鉄道施設とみなされているためです。
駅は公共施設という位置づけなので、固定資産税が安く設定されています。昔はキヨスクや立ち食いそばなどの限られた商業利用だったのですが、最近は商業施設やテナントがそのまま駅構内に出展するというスタイルに変化してきました。
地方の駅でも新幹線停車駅ではお土産屋さんが充実してきましたし、東京都心部ではデパート並みに揃うようになっています。駅から徒歩0分という超好立地ですから、駅前の商店は税金は高く、売上げは落ちる一方でたまりませんよね。
最近は鉄道会社も駅構内へのテナント誘致や出展を積極的に行っています。以前も少し話に出たかもしれませんが、銚子電鉄(銚子~外川)では鉄道の営業収入よりぬれせんべいの売上げの方が多いんですから。こうした鉄道以外のビジネスに積極的な鉄道会社さんが増えました。
もともと、鉄道会社の多くは鉄道の収入以外のビジネスといえば、鉄道沿線の土地を売って利益をあげるという形でした。あとはそれに準じたスーパーやデパートなどの経営です。
駅ナカビジネスに力を入れているという事は、今は鉄道収入や沿線の土地の販売からビジネス形態が変わってきているということです。もちろん、いまだ鉄道会社の不動産事業は重要な位置を占めていますけどね。
これらを考えると、異業種を巻き込んだ競争の時代に入っているといえます。特に駅前中小商店は厳しいのではないでしょうか。たとえ今回の追加課税があったとしても、難しいですよね。
だって駅ナカの最大の利点は「利便性」ですからね。例えば、駅前商店で掛けそばが200円だとします。駅ナカの立ち食いソバ屋で300円だとしても、駅の店を使う人が多いのではないでしょうか。まあ、これはアンケートを取ったわけではないので、想像に過ぎませんが。
この辺のアンケートを取って、金額差がどれくらいから行動が変わるのかを論文にまとめたら面白そうですけどね。私が大学時代ならやったかも……。誰か、調査求む。
定期券利用客は改札外に出られますけど、近郊区間内発着のきっぷでは途中下車できませんからねぇ。利用者にとってはやっぱり駅ナカは便利ですよ。これだけ店が増えると、駅ナカ店同士でも競争が起きて、価格も下がりますね、きっと。
それでも、鉄道会社の子会社は有利ですかねぇ。駅ナカの立地は自分たちで決められますから。さてさて、今後の駅ナカはどうなっていくのか、楽しみですね。
今日はこれでおしまい。お疲れ様でした。
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