夕張の手作りの成人式は、全てがすばらしいのか?
こんばんは。
今日も仕事で少し疲れ気味です。
さて、少し遅い話題かもしれませんが、成人の日についてです。毎年のごとく、荒れた所もあるようですね。騒いでもいいですけど、それは親しい友人達とのプライベートな所でお願いしたいですね。
みなさんのいる所で騒いでしまうと迷惑がかかってしまいますよね?
一方で、夕張では手作りの成人式としてニュースなどでも取り上げられています。
市が財政破綻をしたため、費用が出なかったそうです。新成人達が寄付金を集めて、文字通り手作りの成人式をしたそうです。
さて、ここで私が問題を提言したいのは、これが本当にすばらしいことなのかということです。
まず、第一に市が財政破綻をした。これについては新成人たちには責任はありません。しかし、財政破綻の事実を知っていて、なお、成人式の費用を出してくれというのはいかがなものか。
市では行政サービスが著しく悪化し、ライフラインですら料金が上がったり、税金が上がったりしています。年金生活をしているお年寄りには非常に厳しい状態です。
そんな中、なぜ成人式の費用を出せと言うのか。今まで、毎年行われてきたからといって、それを今年もしなければならないということはないと思います。状況がこのような危機的なのだから、その点を考えてほしい。
夕張の新成人たちは、厳しい行政サービスにさらされているお年寄り達をより厳しい状況に追い込むのか? 60万円でも、それが行政サービスの向上に使われ、危機的状況を脱する目的に使われた方が、良いのではないですか?
毎年行われてきて、自分達の時には行われないと不公平だと感じるかもしれません。でも世の中なんて不公平に溢れていますよ? 格差社会が現実です。みなさんにも経験があるはずです。
例えば、昔から義務教育がありましたか? みんなが学べる今の世の中は当たり前ではないのですよ? 昔は勉強したくてもできない人はたくさんいたのです。
例えば、もらえる年金の額と期間は昔と同じですか? 違うはずです。
このように、時代によって変わることはたくさんあります。それを今まであったからといってこれからも同じだとは限らない。有利になる変化もあるだろうし、不利になる変化もある。今まであったからといって、市に費用を求めて断られたからといって、それは不思議な事ではない。むしろ、あることなのです。
そして、もう一つ。それは新成人たちが寄付金を集めた事です。寄付をする側としては、助けてあげる気持ちがあって、否定はしません。困っている人を助けてあげるというのは、素晴らしい事だと思います。
しかし、新成人たちはどうでしょう。
市からお金が出ない→寄付金を集める
あまりにも安易ではありませんか?
手作りの成人式、大いに結構です。そして自分達の力で何かをなそうという志は私も素晴らしいと思います。でもその費用を最初から人に頼るのはどうでしょう。自分達でアルバイトをするなどして、稼ごうとか、そういう考えはなかったのでしょうか?
お金を稼ぐ事は非常に大変な事です。私も働いて給料をもらっています。お金は本当に大切なものです。簡単に手に入らないものです。
彼らが、みんなで働いて(あるいは、実行委員会のメンバーが働いて)お金を稼ぎ、手作りの成人式を行ったのなら、私は何も言いません。
少し話題を変えてみましょう。よく、先天性の病気を持って生まれてきた子どもの手術の費用を募金で集めるという話を聞きます。ご両親、そして子ども本人だけの力で費用を集める事ができますか? 難しいでしょうね。そしてご両親だって一生懸命に働いている。努力をしても、それでもどうしようもなくて、助けを求める。それなら私だって助けようと思います。
しかし、新成人たちは自分達の力でお金を稼げる状況なのでしょう? だったらすぐに寄付金を集めるという結論に至るのはいかがなものか。
彼らはこれだけたくさんの人に助けてもらったのですから、市のお年寄り、日本のみんなのためにボランティアなど、社会奉仕をしてほしい――なんて、そこまでは言いませんが、感謝の気持ちだけは忘れないようにしてほしいです。
そして機会があるのなら、もう一度、今回のことについていろいろ考えてみてほしいです。
マスコミの報道やそれをまともに受け取った人も多いですよね。彼らが自分達で進んで行動したという姿勢はよいです。でも、その裏側にある様々な問題点も考えなければならないのではないでしょうか。
自分達が行動をしたという点ばかりをクローズアップする報道の仕方にも問題があると思いますけどね。
一つの事象を一つの考え方だけで捉えるのではなく、様々に考えてみる事が非常に大事なのではないでしょうか? そこまで深く意識しなくても、ほんの少し見方を変えてみたり、考えてみるだけでも面白いと思いますよ。
今日はこれでおしまい。お疲れ様でした。
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